白浜のリゾートマンション購入の実情


白浜にリゾートマンションを買ったというと

「すごいなあ、リッチだなあ」

そんな風に言われることがあります。
時にはまるで成り金のような言われよう。
いやいや、とんでもない。
決してそんなことはありません。
自営ですが、現状は仕入や支払いやなんやかんやで大して手元には残らないのがホントのところなのです。
次の支払いどうしようと思うこともあったりするくらいです。

たっぷりあるのは夢と野望だけ。

マンションは破格だったので勢いで買いました。
(不動産の仕事をしていたこともあり、取引は敷居が高いものでもなかったんです。)

マンションを買う前は、車が欲しかった。
橋本市の山際にある我が家では、車がないと不便です。
子供も3人いると送り迎え等、何かと車が必要です。
ウチは1500ccの小さな車1台だけです。

僕が釣りに単独で出てしまうと、妻と3人の子供は家で陸の孤島状態になり、買い物にも行けません。
(僕は家族に多少なりともそういう不便をかけながら釣りに行っているのです。)

逆に、子供の習い事の送り迎えなど車を使う用事があると、その日は釣りには行けない。
自営なので平日も釣りに行けないことはないんです。
しかし、保育園の送り迎えは車が必要なので行けません。

そんな事情から、車がもう1台あればなあ、理想的な釣りライフが展開できるのになあ。
と思うこともありました。

しかし、車は購入費用だけでは済みません。
駐車スペースも必要です。
ところが、ウチは掘り込み車庫で1台分のスペースしかない。
近所に月極めで借りられるガレージもない。
いっそのこと敷地内に駐車スペースを作ってしまおう!と考えたこともありました。
階段とか擁壁を削ってもう1台の駐車スペースを作るという荒技です。
見積もりをとると、結構なお金がかかってしまうことがわかりました。
車の取得費用+駐車場増設費用、それに、引き続き維持費がかかることを考えると・・・

・・・買えなかった。

磯釣りも金食い虫ですが、車も金食い虫なのです。

「この日は長男の送り迎えで使うから」
「この日釣り行きたいんだけど・・・」

我が家では、車をめぐる話し合いが時折、繰り広げられます。
釣れている情報があり、
時間もあるのに、
釣りに行けないのはストレスです。

しかし、最近は、子供がもう一人増え、少し考えが変わってきました。

家族でどうにかやりくりして、1台の車でやっていくのもいいんじゃないか。

とそんな風に思えるようになってきたんです。

確かに、自分専用の車があれば釣りにはもっと行ける。
平日も釣りに行ける。
一見、釣り人としては、理想的な生活のようにも思えます。

しかし、そうやって僕一人で自由に動けるということは家族と別行動も増えるということです。
その分、子供の面倒も見れないし、子供と遊ぶ時間も減るかもしれない。
今以上に、釣りにのめり込んでしまうかもしれない。

車1台でも、話し合いでうまく折り合いをつけていくことはできます。
どちらが使うかで衝突する時も、家族を思いやり、譲り合う気持ちを持っていれば
うまくやっていくことはできる。

「子供が小さいうち家族で共に過ごす時間は減らしたくない。」
「小さな子供3人と一緒に遊べる時期は今しかない。」

釣りに行きたいという果てない僕の欲求に、
この不便さは歯止めをかけてくれます。
我が家のバランスを維持してくれているような気もします。
大切なものを見失わないでいられるというメリットがあるんじゃないか。
そう思うようになってきました。

そして、僕らは車を買わず全く別のものを買いました。
それが、椿のマンションでした。
車+駐車場増設費よりずっと安くつきました。

別荘がある、南紀にもう一つ寝る家があるというのは、それだけでなんだか豊かな気持ちになれたりします。
僕らにとってマンション購入は贅沢したという感じではありません。
多くの家庭では利便性から車をもう一台買うところ、僕らは車を捨ててマンションを買った。
車を買うと別行動が増えるが、家だと家族一緒に楽しめる。
どちらをとるかの選択の問題だったのです。

そうは言ってもいずれはもう1台欲しいです。
できれば、もう少し大きな車を。
今は、1500ccのコンパクトカーですから・・・
先日は、チャイルドシートを2つ後部座席に搭載した車に、家族5人が乗り、5人分2泊3日の荷物を乗せ、僕の釣り具まで詰め込みましあt。
車の中はとてもリゾート生活を楽しみに行くという雰囲気ではありません。
夜逃げでもしてるんかい!と思われるような凄まじい空間になってしまいました(笑

ただ、2台持てる日がきても、今のこの気持ちを忘れないでいたいです。
3台もてる時がきても、たとえ、間違ってドイツ車にのれる日が来ても・・・

不便だったけど、ストレスも多かったけど、
家族とあーだこーだと折り合いをつけながら、
荷物を車にギュウギュウに詰めながら、
窮屈な思いもしながら、
なんとか車1台で家族楽しくやっていた。
「あの頃が一番幸せだった」と、ならないように。