「家族という病」という本を読んだ


ふらっと寄った蔦屋WAYの中古本コーナーで目についた本を買った。

「家族という病」 下重暁子著

著者は、元NHKのトップアナウンサーで現在は作家、評論家。
そういわれればTVとかで見たことあるような、ないようなお顔。

 

 

日本人の多くが「一家団欒」という言葉にあこがれ、そうあらねばならないという呪縛にとらわれている。

しかし、そもそも「家族」とは、それほどすばらしいものなのか。実際には、家族がらみの事件やトラブルを挙げればキリがない。それなのになぜ、日本で「家族」は美化されるのか。

一方で、「家族」という幻想に取り憑かれ、口を開けば家族の話しかしない人もいる。

そんな人達を著者は「家族のことしか話題がない人はつまらない」「家族写真入りの年賀状は幸せの押し売り」と一刀両断。家族の実態をえぐりつつ、「家族とは何か」を提起する一冊

日本では家族に関して、家族信仰ともいえるような風潮があるんじゃないかと思う。
FACEBOOK などのSNSを見ていてもそれはよくわかる。
そういう自分もブログで散々、家族信仰的な記事を書いてきたけれども・・・

ただ、家族信仰している人が持つ家族の範囲ってとても狭いような気がする。
清く正しい家族の姿みたいなものがあって、
その範囲にはまらない人がいると

「かわいそう」 「間違っている」 「変わっている」

というような目を向けられる。
例えば、シングルの家庭とかね。

 

この本にも書かれているが、血縁を重んじる風潮も強い。
政治家とか、大会社でも二世とか。
一般市民なのに、跡取りとかいう言葉を普通に使うし。
成人してええ年した子供が犯罪を犯したら親も責任とらされるとか・・・

あと、日本では養子縁組の制度を使う人は少ないらしい。(制度的な問題も大きいらしいが)
児童福祉先進国のオーストラリアでは、90%が養子縁組で引き取られるけど、日本では1%らしい。
だから家庭を知らず、施設ですごしたまま大人になる子も多い。
僕も養子縁組をして育てている、というと
「お前、ようやるなあ」とか「俺には絶対できない」なんてちょっと変わり者のような見方をされることがある。
家族という単位でも、ムラ社会的な”よその血を入れるな”、という観念を持っている人が多いんじゃないだろうか。
盲目的に血縁が絶対だと思ってる人に説明するのは面倒なので、親しい信頼できる人にしか事情は話さない。

親子関係も血のつながりでつながるのではなく、人間関係だと考えている。
そもそも夫婦からして他人同士だし。
親子関係がうまくいかない例なんていくらでもある。

 

と、話がそれていきそうなので戻ってこの本の話。

amazonのレビューを見たら評価がメッチャ低い!
5段階評価で最低の1ばっかり・・・
こんな評価が低い本、久しぶりに見た。

「病んでるのはあなたでしょう」「金返せ!」とか、ものすごい罵倒(;’∀’)

確かに、家族の問題に対する解決方法や、対処などが優しく書かれている本ではない。
どちらかというと、家族に幻想を抱くな!というようなスタンス。
けど、低評価レビューに罵倒されているような愚痴に終始したり、家族から逃げているのではない。
最後の家族一人一人への手紙も辛辣な内容だけど、
家族に向き合ったからこそ書ける内容だと思う。
このヒステリックな低評価の数々は、日本人の家族信仰の現れではないかと思ってしまう。

ほとんど著者の経験から書かれていて、何か客観的なデータに基づいて考察されているわけでもないので
考え方が偏っているようような気もするけど、日本社会の中では言いにくいことなので、問題提起したことに意義があるのかなとも思う。